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2008年10月

2008-10-29

チボク

081028
RICOH GR Digital (GR 5.9mm F2.4)

 来年の干支は「牛」だ。
 こいつは大変だ、急いで研究しに行かなくっちゃ!
 行かなくっちゃ! 行かなくっちゃあああぁああっ!……

 そんなわけで《愛知牧場》へ出かけることにした。
 愛知牧場。略してチボク。
 評判。……「何もない、まったく面白くないところだよ」「え、そんなところへ何をしに行くの?」……よし、合格! 世間でそうだということは、僕らからしてみれば正反対の、とても面白く、退屈のない、魅力に溢れたところに違いない。間違いない。要は、多くの人が「やっぱり《鳥羽水族館》でしょう?」と言ったところで、僕は迷わず《二見シーパラダイス》を選ぶよ、ということだ(←どういうことだ?)。あ、ローカルな説明で申し訳ないス。

 相変わらず《チョコ(愛車)》が入院中につき、この日は彼女のスーパーカーでお出掛け。もちろん運転手は彼女。僕はナビ&ボケ担当。二人そろって方向音痴なので、高速道路を利用した。が、どの地名が西で、どの地名が東なのかは何度見たって覚えられない。困ったものだ。しかーし、僕は持ち前の勘を最大限に働かせ、Uターンを最小限に抑えることに成功した。偉いぞ、僕。

 思っていたよりも早く到着! さ、どう攻略していこう?……と、その前に、車内でのひとこまを御紹介。
 彼女は愛知牧場、略してチボクへ体験教室か何かの予約をしたかったらしい。「あたし電話する!」そう言って赤信号の隙にこっそりダイヤル(お巡りさん、メンゴ)。そして相手が出て、……第一声。

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 こらこら、君は怪しい人か?
 ともかく、まあ、かろうじて、無事に、「乳搾り&バター作り」の予約完了。

 さ、牧場に来たからには触れ合わなければならない。山羊。羊。黒い顔の羊。ロバ。シカ。ブタ。ウサギ。……いやあ、触れ合ったなあ。僕は程々にだけれど(だって動物カメラマンとしての職務を全うしないと!)、彼女は全ての生き物に餌を与える勢いで触れ合っていた。服を汚され、ロバに噛まれるほどに。
 あ! 報告します。
 僕は羊の鳴き真似をマスターしました! 僕が鳴くと、他の羊たちも鳴きます! 先生、僕の得意なのは「オカマの真似」だけではなくなりました!
 さ、バター作りの時間が訪れました。ま、作り方は有名なのでここでは言いません。面倒臭い(←オイオイ)。
 とにかく容器を振った。振って、振って、振りまくった。そして回した。回して、回して、……やっぱり回した。そして完成!

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 出来上がったバター。
 クラッカーにつけて美味しく頂いた♪

 その後は、乳搾り!
 搾って、搾って、搾りまくった。そして、……
 あ、もうこんな時間だ。細かく書いていったらキリがないので(そして面倒臭いので)、この辺りで日記はお終いにしようっと。ま、その後も彼女の彫刻用の資料集め(それが本当の目的)をしつつ、アイスクリームを食べたりしつつ、夜の中華祭りに向けて食事の調整をしつつ、帰りは僕の運転で、無事にお家に帰りました、と言うお話でした、と。

 牧場最高! チーボーク! チーボーク!
 あー、楽しかった♪

 この日、数時間のうちに撮った写真の枚数、アナログ&デジタル合わせて、……

 400枚!←撮り過ぎ。

 

 以下はオマケ画像。

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迷わず右へ進む人。


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「走らないでください」
と書かれた看板の横を駆け抜ける人。


 

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2008-10-19

発作

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LEICA M4 (SUMMICRON-M 35mm F2)

「会いたい!」
「もう会ってるよ」
「ねえ、会いたい!」
「ここにいるよ」
「……会いたいよ」
 玄関。扉の内側。帰ってきた彼女に飛びつき、力一杯に抱き締める。
 体が震える。涙がどんどん溢れてくる。僕は彼女を抱き締める。
「ねえ、会いたいよ」
「ここにいるよ。もう大丈夫だよ」
 脱ぎかけの靴はそのまま。彼女は僕の背中をそっと、優しくさすりながら、「大丈夫だよ。あたしが付いてるからね」……

 言い表せないほどの孤独に襲われるときがある。
 病気だ。きっと病気。……自分の中から自分がふわっと浮き出てくると、自分同士が唯一繋がっている心の部分が思いっきり引っ張られ、やがてすっぽり抜き取られてしまう。下にいる自分に。……気付けば僕は、心を失ってしまった僕は、自分の上から自分を見下ろしている。色が消える。光と影。そして無音。……僕は上空からその無声映画を観ている。冷静に。……
 僕は孤独を知っている。それは独りでいるというのが原因ではない。孤独というものは淋しさとは全く別の感情だ。どちらかというと恐怖に近い。逃げろ! 諦めてはいけない! 元に戻ろうと藻掻かねばならない! 諦め、それが招くものは、——死!

 僕は彼女に対し、それは発作なのだと説明してある。彼女はそれ以上のことを訊くこともなく、明るく(それでも真剣に)、僕に合わせて、ちゃんと面倒を見てくれている。ああ、彼女の前で泣くのは何度目のことだろう。いちどはわあっと声を上げて泣いてしまった。ごめんな、面倒な男で。ううん、ぜんぜん面倒じゃない。僕は君の前で格好良いところを見せたことがない。ううん、格好良いよ。何もしていないのに? 充分してるよ。僕はもうオジサンだよ。それはそうね。腰も痛いし。あとでマッサージをしてあげる。鬱陶しいことばかり言うし。うん鬱陶しい。それなのにどうして一緒にいてくれるのさ? あのね、あたしはあなたが大好きなのよ、大好きだから一緒にいるの。あたし、あなたが想像している以上に、しあわせなんだよ。

 十分もすれば発作は治まる。
 僕は心を取り戻し、今度は愛情を込めて彼女を抱き締めるようになる。
 彼女はそれに気付く。そして(たぶん)笑顔になり、……
 彼女は言った。

「ねえ、そろそろ靴を脱いでもいいかしら?」


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2008-10-11

無念

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LEICA M4 (SUMMICRON 35mm F2)

 あのね、……カーナビを盗まれた!

 夜中。夜の八時から明けて七時までの間に。盗まれた。ガラスを割られた。そしてツルンとキレイに盗まれた。……iPodとかは無事だったから、完全に「カーナビ」狙い! きっと悪徳中古車販売人の手下が、その親分から配られた「車種別・地域別・ナビ回収マニュアル2008 完全版」に従って仕事をしていったに違いない。それくらい丁寧な盗み方だった。あれ、回収なんて頼んだっけ?——とか考えてしまったくらい。どこかに置き手紙とかがあるのではないかしら、とか思って少しの間車内を見回してしまったくらい。「誠に勝手とは存じますが、ナビを頂戴いたします。当店に入庫したばかりの同車種の自動車、そのグレードを上げるためでございます。私には十にも満たない娘が三人いるのです。彼女たちに新しい洋服を買ってやりたいのです。どうかお察し下さい。お察し下さい」……


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 まあ、ね、狙われたものは仕方がない。仕方がない。それに盗まれたことは嫌なことだけれど、それよりもガラスを割られたということのほうがショックだった。もう車に鍵はかけないほうがいいとさえ思った。だって痛いの嫌い!……というか、これはあまり良いことではないのだけれど、僕は《モノ》が大好きで、どうやらそれに執着してしまう嫌いがあるようなのだ。だからモノが壊れると必要以上に残念な気持ちになってしまう。無念。それは両親の仲が悪く、喧嘩の度に家の中のいろんなものが破壊されていくのを幼い頃から見せられてきたからかもしれない。いや、その頃から《モノ》に執着していたのかな?……どっちが先なんだろう。……とにかく、当時はあまり深く考えなかったことだけれど、夫婦喧嘩を見て僕が悲しく感じたのは、喧嘩そのものよりも(どうして喧嘩なんてするのだろう、ということよりも)、それによって砕け散る皿やグラスを見たとき(破れる襖!)。そして「どうしてそんな意味の無いことをするのだろう?」と思う自分を客観的に見てしまったとき。ああ、僕はまだ幼いのに何故そんな「意味」だなんて大人びたことを考えなきゃならないのだ。不憫だ。なあんて。あ、ナルシシストなので(笑)。

 痛かったろうなあ、チョコ。
 体そのものよりも、……彼女は僕に似ているから、心配する僕を見て「ああ、御主人に要らぬ心配をおかけしてしまった」などと考え込んじゃっているかもしれない。入院中の今もそんなことを考えて、申し訳ない気持ちでいっぱいになっているかもしれない。いいよ、気にするなよ。悪いのは君じゃないよ。それより早く元気になって僕をいろんなところへ連れ出しておくれよ。だって、……

 折角の連休も親切な保険屋さんからお借りした《ボローラ(しかも銀!)》では盛り上がれんじゃあないのさ!(←感謝の気持ち「0」)。


 盗まれた翌日、割られたガラスの代わりに「障子紙」を貼り付ける、の図。冷静に。もちろん破れにくい素材のものをチョイスした。

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 ……ああ、早く帰ってきておくれ(涙)。


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2008-10-02

秋だし

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LEICA M4 (SUMMICRON 35mm F2)

 秋だねえ。空が高くなってきたねえ。背伸びをしたって、力一杯にジャンプしたって、もう届かなくなっちゃったんだねえ。ああ、砂糖のかたまりで出来たあの雲が見あたらない!……
 あ、どーも、どーも。俺様です。今、家に帰ってきたら、「ねえ!……どうしてそんなに早いの? まだ何もできてないでしょ。帰って! ねえ、帰ってちょうだい!」と、帰ってきたのに「帰って!」と言われて何だかややこしい状況の俺様です。
 いやあ、それにしても秋っぽくなってきました。何処へでもいいから出かけたい。屋外を歩きたい。のんびりと。ピリリとした空気と彼女の体温との対比を感じながら、そこから生まれる幸福の色や匂い、形やなんかを空想しながら歩きたい。ゆったりとした時間を、……

Cocolog_oekaki

 あ、なんか、〈お絵かきツール〉みたいなものがあったから描いてみた。トラックパッドで。自画像。指先のみでこの芸術性!……嘘です。絵心が無くてスミマセン。……いや、そんなことはどーでもよろしいがな、奥さん。私はですね、とにかく出かけたいのですよ。ふらり。もう、直ぐにでも、でーかーけーたーいっ! とは申しましても、コンビニとかではNGでっせ。そういう出かけたいとは違いますからね。解る? 解らない? え、解るの? 解る? 解らない?……まあ、いいよ、そんなものはどちらでも。

 ああ、秋風を感じたひ。……

 何だか急に眠くなってきて何を書いているのかサッパリになってきました。そんなときには何を書いてもサッパリです。あー、やめやめ。

 ある日の我が家。本棚の前にて。
「ねえ、これって全部怖い話なの?」
「君、ミステリは決して怖い話ではないよ(そりゃあタイトルには「死」とか「殺人」とかがいっぱいだけれどもさ)」

 さー、ねよねよ。

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